フォスターの写真展が始まって1年。
ここまでの写真とエピソードをまとめた書籍が刊行されました。
データや制度説明も加えながら、この分野をよく知らなかった方にも読めるようになっています。
フォスターを進めるうちに、
フォスターはだんだん変わっていきました。
生んだ人をなかったことにしない、という原点は最初から強く思っていましたが、
里親さんのきょうだいや親。子どもを孫・甥姪と思う方々。
里親や施設に預けたことがある方、過ごした子どもたち。
写って下さる方はどんどん広がっていって、その変化は、とても心地よかったです。
たくさんの気づきをありがとうございます。
養子縁組や里親は、福祉の話ではなく、社会の話。
私たちみんなの子育てが、どうしたら窮屈で苦しい自己責任から、親も子も居心地よい重なり合う関係になることができるか。
フォスターを通じて、必要な時に選択する方法の一つが社会的養護であって、根底にあるのは、社会で育てる「社会的養育」だと再認識して、副題を「里親家庭・養子縁組家庭・ファミリーホームと社会的養育」としました。
もちろん、写真展で生の写真を見ていただきたいと思います。
展示写真はどんどん追加されてもいます。
書籍『フォスター』もどうぞよろしくお願いします。
こちらです。
目次
はじめに
コラム「フォスターに寄せて」(齋藤麻紀子)
I 社会的養護概説
II 託される
大塚さん(里親)――家庭養護とは家族としての成長
齋藤さん(里親)―― 子ども本人の尊重とは
稲垣さん(里親&ファミリーホーム)―― 家庭が社会
宇津さん(里親&ファミリーホーム)―― 数えられない家族
シンシアさん(養親) ―― ダウン症のある子の養子縁組
清水さん(養親)――ここちよい暮らしの先に
III 託す
齊藤さん(施設と里親に預けた経験がある母親)――家族を手放さないために預ける
奥田さん(養子に託した生母――あふれる母性を止められない
IV 託し託される
若林さん(養子)――養子であることを肯定する
浦河べてるの家 向谷地さん・石川さん・川村さん(いろいろな立場)――親の複数性
V 育つ・育てるのこれから
おわりに――アクション・リサーチ・プロジェクトとしてみたフォスター